平成23614

理数教育推進委員会

          

 

2011年度 千葉東高校SPP事業

(サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト事業)の概要

 

 

SPPとは、

 文部科学省で推進している、次代を担う若者への理数教育の充実に関する施策の一環として、独立行政法人科学技術振興機構において実施される「サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト事業」のことです。この事業では、小・中・高校生の科学技術、理科・数学に関する興味・関心と知的探求心等を育成することを目的として、学校が大学や科学館等と連携することによって、実験・観察・実習等の体験的・問題解決的な学習活動を実施するものです。

 今年度、本校では4つの企画が採択されました。その他に東邦大との連携事業が1企画あります。

以下に各講座の概要を紹介します。

 

1.     マ:「暗号と素数」

実施時期:7月20日、25日〜29

連携機関:千葉大学理学部 数学・情報数理学科

講  師:杉山 健一 教授、桜井 貴文 教授、多田 充 准教授

概  要: インターネット等で日常的に使われている暗号、その本質的な部分は巨大な2つの素数の積の素因数分解の難しさです。この講座ではRSA暗号の仕組みを数学的にわかり易く解説し、コンピュータを使って実際に暗号化や復号化の実験を行います。必要な数学的知識は加減乗除だけなので、高校1年生でも十分に理解できます。

 

2.     マ:「10億分の1の世界を体験する」

実施時期:81日〜3日、8日、26

連携機関:千葉大学工学部

連携機関:公益法人 高エネルギー加速器研究機構

講  師:石井 久夫 教授、雨宮建太 准教授ほか

概  要:ナノサイエンスに代表される現代物理学は、高校では深く学びませんが、社会の様々な領域でのテクノロジーに関わっています。この講座では、千葉大学工学部でナノサイエンスに関する講義を受け、「有機EL」、「単分子層グラファイト」等の実験を行います(2日間)。また、3日目はつくば市の高エネルギー加速器研究機構(KEK)を訪れ、施設見学をして最先端の研究に触れます。

 

3.     マ:「酸性温泉に由来する河川水の水質浄化についての現地調査および分析」

説明: 説明: IMG_0012_3実施時期:625日、716~18日、23                                      

連携機関:東邦大学理学部 化学科

講  師:山口 耕生 准教授

概  要:草津温泉に由来する酸性河川水の中和事業の効果を河川水の分析によって明らかにします。本年度はさらに中和における沈殿物の分析を行い、その効果をさらに検証します。7/16〜17は草津温泉周辺の現地調査および試料採取です。18日は東邦大学の実験室にて資料の分析を行います。

 

4.     マ:「ペーパーブリッジコンテストと隅田川橋梁群の見学による

地震被害の教訓とその軽減策の学習」

実施時期:7月24日、30日、84日、27

連携機関:東京工業大学 大学院理工学研究科土木工学専攻

講  師:川島 一彦 教授  松ア 裕 助教

概  要:M9.0の東北太平洋沖地震は、未曽有の災害をもたらしました。今回、過去に関東地震の被災を受けて架け替えられた隅田川の橋梁群を水上バスで見学し、さらには講義や東工大に出かけて大学院生の指導のもとで模型作りのコンテストを行います。東北地方の被災地の現地調査も行った東京工業大学の川島先生から今回の地震被害からの教訓やどうすれば被害を軽減できるかを学習します。

 

5.      マ:「PCR法によるヒトDNA遺伝子解析」・・・・・東邦大との高大連携事業

実施時期:9月下旬〜10月上旬

連携機関:東邦大学 理学部生物分子科学科

講  師:佐藤 浩之 准教授  

概  要:特定領域のDNAを短時間に増幅することができるPCR法を実際に体験し、ヒトDNAの遺伝子解析を行う。解析する遺伝子の種類は未定。(昨年度はアルコール分解にかかわる遺伝子を解析し、お酒に強いか弱いかを調べた。)