人類が魚類及び獣肉を」くん煙によって処理し貯蔵できることを発見したのは火の使用を、見つけた時からで、恐らく塩蔵品と共にその起源は極めて古いものであろうと思われる。現在くん製魚としては、さけ、にしん、たらが最も多く生産されていて、この他にはさば、サンマいわし、うなぎなど、地域的に製造されている。 くん製法には、冷くん法といい、貯蔵を主な目的と、温くん法といって調味を主な目的とするものがあり、ここでのサンマのくん製は、温くんです。
原料 サンマ
サンマは古来,庶民の魚であった。とともに、秋の味覚を代表する海の幸であった。古典落語の「目黒のサンマ」は、茶店でサンマを初めて口にした将軍が、あまりのうまさに城に帰って所望したら、味の抜けたサンマにがっかりし、「サンマは目黒に限る」と言う言葉が、生まれました。  (サンマは、漢字で秋刀魚と書きます。)
サンマの栄養素
サンマには、血中コレステロールをさげるEPA(エイコサペンタエン酸)が多く含まれています。EPAは高脂血症(血液中に脂肪が多くなっている状態で動脈硬化の原因)を改善します。また、肝機能を改善する役目もあるので脂肪を排せつさせ、中性脂肪やコレステロールをへらせます。ほかにも、血合いの肉には貧血に効果のあるビタミンB12が多くふくまれているので、貧血気味の方にオススメです。      
使用器具

くん材

スモークチップにするには、樹脂の少ない堅木が適しており一般的には広葉樹が使われます。

主なものとして、リンゴ、サクラ、ヒッコリー、ナラ、ブナ、オニグルミ、などが使われます。

ここでは、サクラチップを使用しています。

包丁・まな板(写真)

くん煙機

製造工程

内臓除去

.内臓を取る。

エラ取り

中心にある腱をきらないように取る。

塩漬

水洗・水きりしたものを、Be’15°(約15%)の食塩水に10〜12時間ほど漬け込む。  

ハンガーつけ

魚の尾柄部を1尾づつ綿糸で結んで1本の棒に約13〜15尾位づつ吊り下げる。

水洗

魚を吊るした棒を並べて水で洗い流す。  

風乾

風通しの良い日陰に乾す。表面が乾いてベトベトしなくなる程度にする。  

くん煙

最初50〜55℃で5〜8時間位くん煙し、その後温度を45℃位に下げて48時間くん煙する。

製品

くん煙が終ったら放置して温度の低下をまち、一尾づつ糸を取り、大きさをそろえて製品にする。
コメント 最初くん製と聞いたとき難しいと思ったが、やってみると意外に簡単にできました。

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