平成25年度研究のページ
1 研究主題
キャリア発達を支援する教育実践
〜系統的・発展的な内容の充実に向けた授業改善〜
2 主題設定の理由
(1)キャリア発達を支援する教育実践の充実
本校は、職業学科を置く高等部単独の特別支援学校である。「農業」「工業」「家政」「流通・サービス」「福祉」に関する学科を設置し、「社会自立・職業自立」を目指す教育の充実を目標にし、これまで「自立」のための支援のあり方を追求しながら、「キャリア発達を促す授業」の実践を深めてきた。第二キャンパスを開設した平成22年度からは、研究主題「キャリア発達を促す専門教科のあり方〜自立へのステージアップを促す授業改善〜(平成22年度〜平成24年度)」を掲げ、生徒一人一人のニーズに応じた授業づくりと、定員増や新学科・コース開設に対応した授業づくりを進め、キャリア発達を促す授業改善に取り組んだ。研究では、キャリア発達を促す授業のあり方として次の3点が明らかになった。@一人一人のステージに合わせた支援を行うこと、Aキャリア発達を促すポイントを明らかにして授業の「意味付け」「価値付け」を進めること、Bキャリア発達を支援する環境を作ること、である。本校は、これまで授業づくりに力を入れてきた。今後も継続的な授業改善を行うことでキャリア発達を支援する教育実践を深め、本校のキャリア教育を推進していきたい。
(2)系統的・発展的な教育活動の構築
本校は、第二キャンパス開設により、本校舎と第二キャンパスの2校舎で教育活動を展開することになった。1・2年生が第二キャンパス、3年生が本校舎を主生活の場として授業に取り組んでいる。2つの校舎がある環境を活用した教育活動は本校の大きな特色の一つであり、1・2年生で身に付けた働く力の基礎・基本(ベーシック)を土台とし、3年生で発展的な活動(チャレンジ)に取り組み、「社会自立・職業自立」への力を確かなものにしていく教育活動の構築を目指している。本校の教育活動では、「基礎・基本の充実から発展へ」という流れが明らかになってきている。3年生の発展的な活動には、他に昨年度より実践している「キャリア・チャレンジ」(学校設定教科)の取り組みもある。こうした本校の特色を生かした系統的・発展的な取り組みをさらに充実するため、次年度以降もこれまでの研究成果を生かした実践に取り組み、キャリア発達を促す支援の工夫を進めていく。
3 目的
生徒一人一人のニーズを的確に捉え、系統的・発展的な内容の充実に向けた授業改善を進めることで、生徒が主体的に「社会自立・職業自立」へ向かう環境を整え、キャリア発達を支援する教育の充実を図る。