いわし味付缶詰

 いわし缶詰には、水煮、トマト煮及び味付等があるが、味付缶詰は我国独特の製法であって、正油・砂糖を主に調味したものである。いずれにしても鮮度が良く、肥満した脂ののったものを原料とするのがよい。
使用器具

いわしは、鮮度の低下のしやすい魚であり特に腹切れ・はく皮が起きやすい。従って冷凍品はできるだけ避け、鮮魚は充分砕水をかけて鮮度の低下を防ぐ。種類が混ざっているときは良く選別することが必要である。

原料    包丁 水槽 クッカ− 上皿ばかり ボーメ比重計  糖度計 巻締機
製造工程 調理 小型の出刃包丁で胸びれをつけたまま頭を切り落とすと同時に、腹部を指で押さえながら内臓をひきぬく。
切断 調理したものをよく水洗いし、缶の高さに応じて頭部を基点として4号缶で90〜100mm、6号缶で50mmに切断する。尾を切り落とすこと。
塩水漬け さば水煮缶詰の場合と同じ理由でBe10°の食塩水に10〜15くらい漬けるのが、基本な方法があるが、過ぎると塩辛くなる。したがって、味付缶詰では、この濃度の食塩水で洗う程度か、Be3の食塩水に10分程度侵漬する方法が多くなっている。                        
秤量 肉詰め 原料の鮮度、肥満度によって、脱水率に差があるが、ふつうは17〜25%程度であり,脱水率をあらかじめ試験してから肉詰量を決定する。

 脱水率20%のものの秤量は、だ円3号缶210g、4号缶450g、6号缶225gとなる。

 だ円缶は首部を外側にして尾部を交互に組み合わせる。丸缶の場合は尾部と首部をほぼ同数とし、菊形詰めとする。

蒸煮脱水 肉詰めされたものは、エキゾーストボックス又は、クッカーに入れて中心温度75〜80℃になる位に蒸煮する。クッカー温度は95〜100℃・6号缶で17〜20分位が標準である。終了後は直ちに缶を転倒して液汁を排除する。
注液 調味液配合例  醤油       1800ml

           砂糖       70000ml

           化学調味料   5000ml

これはブリックス示度40位になるように水でうすめる。

脱気

密封

主としてバキュームシーマ−で巻締める
殺菌 殺菌は6号缶で113℃・80分とする。
コメント いわし味付け缶詰はとてもおいしかったです☆★

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