2006.11.13
本校生徒の健康生活調査結果について
本校の「創立70年史:学校保健の記録」を書くに当たり、「創立50年史」を見たところ、1985年10月に実施した、本校生徒の健康生活調査結果が載っていました。
そこで、同様の調査(2006年9月)を実施して、21年前の生徒と(現在、36〜39才の卒業生)と今の生徒達を比較することにより、在校生の健康状況、問題点、健康課題を把握することにしました。
<結果と比較から分かった、在校生の健康状況>
大幅に変化した状況 |
1.「寝る時刻」が、「24:00以降に寝る」と答えた生徒が、21%(20%→41%)も増加し、深夜型の生活になっている。
2.「睡眠時間」が、「5時間以内」と答えた生徒が、19%(2%→21%)も増加し、睡眠時間の短い生徒が増えている。
3.「朝、起きた時の状態」は、「なかなか起きられない」と答えた生徒が、17%(20%→37%)も増加し、良い健康状態とはいえない。睡眠時間や就寝時刻との関連が考えられる。
4.「高校生活の充実」では、「充実している」と答えた生徒が、27%(25%→52%)も増加し、充実した高校生活をしている生徒が増えている。
少し変化した状況 |
1.「朝食」は、「毎朝、食べる」と答えた生徒が、5%(75%→70%)減少し、「毎朝、食べない」が、3%(9%→12%)増加し、朝食の習慣が着いていない生徒が増えている。
2.「昼食」は、「弁当持参」と答えた生徒が、5%(78%→83%)増加し、弁当を持たせている家庭が増えている。
3.「ゲーム・テレビ・深夜ラジオ等の時間」は、「4時間以上」と答えた生徒が、5%(15%→20%)増加し、ゲーム等に費やす時間が増えている。
4.「自分の健康状態」は、「とても悪い」と答えた生徒が、3%(4%→7%)増加、「少し悪い」が4%(18%→22%)増加、「とても良い」が1%(14%→13%)減少し、健康状態が良くないと自覚している生徒が増えている。
5.健康とは直接関係ない内容だが、「勉強時間」は、「30分以内」と回答した生徒が、3%(79%→76%)減少した。しかし、調査回答に「殆どしない」という項目を入れたところ、半数以上の61%が、殆ど家庭学習をしていないことが分かった。
図1 1985年と2006年、本校生徒の「健康生活調査」結果とその比較
|
質 問 |
回 答 |
1985年 (昭60年) |
2006年 (平18年) |
比 較 結 果 |
1 |
起きた時の状態はどれですか? |
なかなか起きられない |
20% |
37% |
17%増 |
2 |
朝食は、毎朝食べますか? |
毎朝食べる |
75% |
70% |
5%減 |
〃食べない |
9% |
12% |
3%増 |
||
3 |
主に昼食は何を食べますか? |
弁当持参 |
78% |
83% |
5%増 |
4 |
家での勉強時間は、どのくらいですか? |
30分以内 |
79% |
76% |
3%減 |
殆どしない |
調査項目に無 |
61% |
― |
||
5 |
ゲーム・テレビ・深夜ラジオ等の時間は、どのくらいですか? |
4時間以上 |
15% |
20% |
5%増 |
6 |
寝る時刻は、何時頃ですか? |
24:00以降 |
20% |
41% |
21% 大幅増 |
7 |
睡眠時間は、どのくらいですか? |
5時間以内 |
2%
|
21%
|
19% 大幅増 |
8 |
自分の健康状態にちかいものは、どれですか? |
とても悪い |
4% |
7% |
3%増 |
少し悪い |
18% |
22% |
4%増 |
||
とても良い |
14% |
13% |
1%減 |
||
9 |
高校生活は、充実して楽しいですか? |
している |
25% |
52% |
27% 大幅増 |
していない |
14% |
14% |
変わらず |
<本校生徒の健康課題>
今回の調査結果で分かった健康課題は、次のようにまとめられます。
1.睡眠の重要性、睡眠時間の確保、就寝時刻について 2.生活時間の配分、ゲーム・テレビ・深夜ラジオ等に消費する時間、 (勉強時間についても・・) 3.健康生活の条件、食事の重要性(朝食・昼食) |
これ以外にも、高校生の健康課題は山積しています。心や人間関係の問題・喫煙を含む薬物の問題・性の問題等です。学校や家庭ばかりでなく、あらゆる場面で、若者を囲む大人達が、指導してくださることを望みます。 (文責:養護教諭、登坂静子)