視覚障害<1>

 ここでは視覚障害を系統的に理解を促すために、
  1.眼の構造
  2.視機能評価
  3.目の病気
 の3つの観点から視覚障害について、まとめてみました。まだまだ、不十分な点があると思いますが、改善点などお教え頂ければ幸いです。


機ゴ磴旅渋
 ここでは視覚障害で多い眼疾患を理解するために必要な医学的知識を説明します。一般に聞き慣れない医学的用語で難しい部分がありますが、飽きずに読んで頂ければ幸いです。
 一般に眼とは物を見る器官をいい、視覚器とも言われる。この視覚器は医学的には6つに分類されます。
 1) 眼球:眼窩を満たすほぼ球形の器官
 2) 視神経:網膜で得た情報を脳へ伝える神経
 3) 眼筋:眼球を動かす筋肉
 4) 眼瞼(まぶた):眼球を保護している2枚の膜
 5) 結膜:眼瞼(まぶた)の裏側と角膜の表面を覆う膜
 6) 涙器:涙を分泌する組織


1.眼球
 眼球は眼球の壁とその内容物に分けられ、眼球の壁は3層構造で表層から線維膜、脈絡膜(ブドウ膜)、内膜(網膜)になっています。また、内容物には眼房水、水晶体、硝子体があります。
右眼の水平断面図です。
1)線維膜
 線維膜は眼球壁の最も外側を包む膜で、前方1/6は角膜、後方5/6を強膜といいます。前方の角膜は無色透明で痛みを感じる神経(知覚神経)が分布していますが、血管はみられないようです。後方の強膜は白色不透明でこの強膜の前方部分が白目(しろめ)に相当します。なお、この角膜と強膜の間に強膜静脈洞(シュレム管)があり、眼房水の吸収を行います。

2)脈絡膜
 強膜と網膜の間で血管が豊富な層で、網膜へ栄養の供給を行うことと、光の散乱を防ぐ役目があります。

3)毛様体
 脈絡膜と虹彩の間にある部分をいい、眼房水を産生する毛様体上皮や水晶体の厚みを調節する毛様体小帯(チン小帯)があります。

4)虹彩
 カメラの絞りに相当する部分で、毛様体から水晶体の前方に位置する部分をいい、これにより光の量を調節しています。

5)網膜
 眼球壁の最内層の膜で、この層はさらに6層に分かれます。そのうちの視細胞層に錐体細胞(強い光と色調)、杆体細胞(弱い光)があります。
 視神経円板(視神経乳頭)は網膜後壁のやや内側(鼻側)に位置する部分は神経線維で構成されるため光を感じることはできません。
 黄斑は網膜後壁にあり、その中心を中心窩といいます。この中心窩は物体を注視するときに必要とされ、ものが一番よく見えるところです。この部には錐体細胞が豊富にみられます。

6)眼房水(房水)
眼房水の図 眼房水は毛様体で産生され、瞳孔を経由して強膜静脈洞(シュレム管)により吸収されます(右図)。眼房水の生理的役割には水晶体・角膜の栄養供給、代謝、老廃物の排除、光路の透明性の維持、眼内圧を一定に保つなどの作用があります。また、眼房水の過剰生成やシュレム管からの排導障害は眼房内圧を更新させて、緑内障を来すことがあります。

2 視神経
3 眼筋
4 眼瞼(まぶた)
5 結膜
6 涙器

参考図書
 解剖学 第7版  清水 勘治著 金芳堂 1996年
 新組織学 第2版 野上 晴雄著他 日本医事新報社 1998年
 生理学 第2版 佐藤 優子著他 医歯薬出版株式会社 2003年

↑上へ  ←戻る