平成14年度
・論文「生物燃料電池の基礎研究」床田君 日本学生科学賞千葉県審査 最優秀賞(中央審査出品)
平成12年度
・論文「環境と皮膚にやさしい洗剤 〜理想的なセッケンとは〜」藤井君,高橋君,和島君 日本学生科学賞千葉県審査
平成11年度
・論文「界面活性剤によるゾウリムシの細胞膜破壊過程」藤井君他7名 日本学生科学賞千葉県審査 優秀賞
平成10年度
・論文「界面活性剤の分子構造と毒性の関係」森君他7名 日本学生科学賞千葉県審査 最優秀賞(中央審査出品)
平成9年度
・論文「界面活性剤が生態系へ与える影響」森君、金澤君、加茂君、久保君、大曽根君、根津君、藤井さん、林君、福地君、吉川君 日本学生科学賞千葉県審査 優秀賞
・第6回私たしの自然体験学習記録コンクール 佳作
・論文「良質の音を作り出すスピーカーの制作」金澤君 奨励賞
平成8年度
・論文「界面活性剤がゾウリムシへ与える影響」金澤君他7名 日本学生科学賞千葉県審査 優秀賞
平成7年度
・論文「界面活性剤が生態系へ与える影響」八木君他7名
平成15年度 マニピュレーターロボット
千葉県立柏中央高等学校 化学部 1年 山形君 平成15年度 県科学工夫作品展 優良賞
(1)発明工夫の動機 これを作ろうと思った理由は大きく分けて2つあります。1つは去年、作ったロボットをより完全な物にしたいという強い欲望があったからです。もう1つは今年の春、流行したサーズのテレビニュースを見て、ウィルスなどを直接人間が扱うのは、いくら防護服を装着していても危ないと思いました。そこで危険な薬品やウィルス、放射能などで汚染された場所での作業を人間の代わりに行ってくれるロボットがあればいいなと思ってつくりました。
(2)しくみとはたらき これはモーターを動力とした手と腕の動きを模したロボットです。基本的な動きとしては物をつかむ、移動させる、離す、といったようなことができます。指はウォームギヤーにより駆動し、ひじは、クランクに結びつけられた釣り糸が巻かれることにより伸び縮みします。台全体は傘歯車により駆動します。指を駆動させるモーターの回転数が高かったため、普通の平歯車やクラウンギヤーなどでは、指があっという間に動いてしまいあまりおもしろくありません。そこで減速比の高いウォームギヤーを使いました。(3)特に工夫した点 指が開きすぎて壊れないようにするために、指が限界まで開くと自動的にモーターが逆回転し、指が閉じる仕組みになっています。又、去年は指が横について、手も上下運動しかしなかったので、腕の高さの所に物あるもので、つかみたい物まで右又、左から一直線に腕を移動させなければなりませんでした。そこで今年は指を前向きにし、腕も上下左右に運動が出来るようにしました。
ジョンソンエンジン
平成14年度 エネルギー記憶装置−ニッケル・チタンの形状記憶合金を使ったジョンソンエンジンによる発電−
千葉県立柏中央高等学校 化学部 1年 小川君、清水君
平成14年度県生徒科学工夫作品展奨励賞
(1)発明工夫の動機 ニッケル・チタン合金でできた形状記憶合金スプリング(Φ10×50mm 島津157-908)を利用して、エネルギーの記憶(発電)ができないか考えた。熱エネルギーである温度差を利用することにした。
(2)しくみとはたらき 室温では形状記憶合金のバネは簡単に変形して、力が働かない。水槽にお湯があると、形状記憶合金は記憶された収縮状態に戻ろうとし、バネの張力が働く。放射状に本並んだ下半分でバネが働き、軸がずれていると、左右で力の差が生じるため回転する(ジョンソンエンジンという)。この回転力でモーターを回す。中心の永久磁石が回転すると、周りのコイルに電磁誘導が起き、電流が発生(発電)する。発電により、プロペラなどを回した。
(3)特に工夫した点 大きな力が得られるようにする工夫(回転板の径、軸の位置)を行った。摩擦力を減らす工夫(回転軸受けとしてベヤリングを使用)を行った。摩擦があると回転しないので、何度も作り直した。周りを固定する材料として、かなりの力が加わることがわかり、試行錯誤の結果、お湯でも変形しにくい厚い木材を最終的に使用した。発電したエネルギーをわかりやすくするために、電圧計・電流計を接続し、プロペラを回し、ブザーを鳴らし、赤・緑・青の発光ダイオードを点灯させることができるようにした。
馬ロボットと自転車レース
平成14年度 馬ロボットと自転車発電器を使ったレース
平成14年度 県生徒科学工夫作品展入選
千葉県立柏中央高等学校 1B 上田君、坂上君、田坂君、石川君、佐々木君、村上君、石原さん、井田さん、岩間さん、楠原さん、佐藤さん
(1)発明工夫の動機 自転車競技をクラスの文化祭の出し物にするため、4足歩行ロボットで馬を数頭走らせ、競うことにした。
(2)しくみとはたらき 4足歩行ロボットで馬を作り、自転車の発電器により、走らせる。自転車の発電器は交流のため4本のダイオードを使って直流に変換する。教室で競技を行うために、自転車はスタンドに立て、発電器は自転車の後輪に取り付けた。4足歩行ロボットはモーターを動力とし、ギヤシステムにより、後ろ足と前足が交互に動くように連結し、モーターの回転を往復運動に変換する円形の回転部分に固定する位置を、180度左右で変えることにより交互に動くようにした。馬はスピードが出るように軽量化し、転倒しないように、左右と前後のバランスを取った。
(3)特に工夫した ロボットはその場で往復運動するだけで、前に進まない。足の底にゴムをつけて、摩擦を大きくすることにより、前進させることができた。自転車の発電器は前輪に付いていて、実際に走らないと発電しない。後輪に発電器を取り付けることにより、スタンドに立てたままの状態でペダルを回転すると、発電できるようにし、教室での競技を可能にした。
参考文献 1)伊藤三洋、「競った馬(ケッタウマ)」文化祭イベントハンドブック、p.26-31( ) 2)伊藤三洋と2年11組の生徒、「競った馬−四日市南高校・2年11組の文化祭in1990」(1991)
エネルギー教育実践校
千葉県立柏中央高等学校は経済産業省資源エネルギー庁の委託事業である(財)社会経済生産性本部・エネルギー環境教育情報センターより平成14年度より、エネルギー教育実践校の指定を受けました。
「エネルギー教育実践校」とは
(1)事業主体(経済産業省資源エネルギー庁の委託事業)(財)社会経済生産性本部・エネルギー環境教育情報センター
(2)目的
学校におけるエネルギー教育の取り組みを支援する全国の小・中・高校を対象に、エネルギー問題や地球環境問題をテーマとして学習活動を行う学校を選定し、(財)社会経済生産性本部・エネルギー環境教育情報センターがさまざまな支援を行なう。
(3)指定校選定(3年間指定)平成14年度より開始
(4)平成14年度指定53校
小学校14校、中学校11校(野田市立南部中学校)、
中高一貫校3校、高校25校(千葉県立柏中央高等学校)
平成15年度指定66校
小学校26校、中学校21校、
高校19校
柏中央高等学校のエネルギー教育実践の三カ年の教育計画
(1)3ヵ年度共通テーマ「持続再生可能な21世紀の社会を目指してエネルギー環境を考える」
(2)各年度のテーマ
14年度「資源とエネルギーの現状を考える」
15年度「地球環境を保全するにはどうすればよいか」
16年度「持続再生可能なエネルギー環境とは何か」
(3)各年度の指導のねらい
14年度「現在の資源・エネルギーの現状を把握し、エネルギーの大切さを理解させる。」
15年度「地球環境の問題を考え、よりよい環境を守っていくにはどうすれば良いかを考えさせる。エネルギー問題について地球環境を保全するためにはどうすればよいか考えさせる。」
16年度「持続再生可能な社会とは何か。エネルギーと環境の面から問題解決学習を行う。」
平成14年度エネルギー教育講演会
1.日時 平成15年2月20日(木)14:10〜15:10
2.場所 柏中央高校体育館
3.対象 本校1・2年生全員
4.講師 藤嶋 昭 先生(東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻教授 現在は(財)神奈川科学技術アカデミー理事長、2004年日本国際賞受賞(日本のノーベル賞といわれている賞)
5.演題 「光触媒とエネルギー・環境」講演内容 酸化チタン光触媒により太陽光で水の電気分解ができるという「本多・藤嶋効果」の発見者で、第1次オイルショック後に石油代替エネルギーとして水素エネルギーが注目されている中、世界中の注目を集めた。最近では光触媒の酸化分解力と超親水性効果を利用した、有機物の汚れを落とす、光クリーン革命の担い手として再び世界に注目されている。発見(セレンディピティ)のいきさつ、最近実用化されつつある色素太陽電池、健康・快適・医療に光クリーン革命を起こしている研究開発の状況などを生徒にわかりやすく説明していただいた。
平成15年度エネルギー教育講演会
1.日時 平成15年12月17日(水)9:05〜10:40
2.場所 千葉県立柏中央高等学校体育館
3.対象 本校1・2・3年生全員
4.講師 中岡 章 先生(財団法人 電力中央研究所 参事)
5.演題 「 エネルギーを考える」
講演内容 世界のエネルギー事情、日本のエネルギー事情、エネルギー利用と環境問題などをわかりやすく説明していただいた。
風力・太陽光発電利用のハイブリッドシステム(愛称 ブンブン丸)
千葉県立柏中央高等学校 エネルギー教育用
(1)国産:メーカー 太陽電音株式会社
〒223-0051 横浜市港北区箕輪町2−15−7
(2)風力 WINTEX-300A 直径1.28m 回転直径1.51m
回転開始 風速1.5mから回転最大880W(風速17m)
風力 発電量
3m |
6W |
5m |
27W |
7m |
83W |
15m |
680W |
(3)太陽電池パネル 最大出力55W
(4)設置場所
風車・太陽電池パネル:柏中央高校生徒棟(4階)屋上 ポールの高さ4m
表示関係:2階中央廊下(風力・太陽光発電のそれぞれの電力計(メーター)と積算電力計、バッテリー電圧計)収納箱(コントローラー及びバッテリー収納)バッテリー105Ahとインバーター(連続出力電力250W)
(5)電力の利用 照明(屋上)・パソコンの電源(図書室)
(6)設置日 平成15年6月14日
設置式 平成15年6月16日
風力・太陽光発電状況
エネルギー新聞
1年 理科総合A(千葉県立柏中央高等学校)
目的 エネルギー問題に取り組むことにより、調べる力(調査能力)、まとめる力(編集力)、発表する力(表現力)を向上させる。
方法 (1)班(3〜4人)ごとに取り組むテーマを決める。
(2)班で調査した内容をB4プリント裏表1枚に、新聞形式にまとめる。
(3)発表会:クラス全員の前で、班員全員が分担して要点を発表する。
日程 平成16年1月16日(金)班とテーマの決定
1月17日(土)〜 調査開始
下書き用紙配布 1月28日(水)
下書き用紙提出 2月5日(木) (点検)
清書用紙配布 2月9日(月)
清書用紙提出 2月18日(水) (印刷41人分)
3月1日(月)又は2日(火) 発表会
作品例
表面
11月2日5・6限 場所:千葉県立柏中央高校化学実験室 3年理系化学選択者 講師:小林 正美 先生(筑波大学大学院数理物質科学研究科助教授) 講座概要:光合成の分子機構について、燃料電池・熱電電池などの作製の実験をまじえながら、その仕組みについて理解する。講座の中の実験:燃料電池・熱電電池などの作製を一人一人が行う。
11月9日5・6限 場所:千葉県立柏中央高校化学実験室 3年理系化学選択者 講師:酒井 秀樹 先生(東京理科大学大学院理工学研究科助教授)講座概要:界面活性剤について、身近な医薬品・化粧品・食品・洗浄に関連して、溶液物性を学習する。最先端の科学技術として、マイクロカプセルを使った実験について学ぶ。講座の中の実験:界面活性剤を使って基本的物性や役割を調べる。
11月30日5・6限 場所:千葉県立柏中央高校化学実験室 3年理系化学選択者 講師:古江 広和 先生(東京理科大学大学院基礎工学研究科講師)講座概要:最先端科学技術の例として液晶について学習する。液晶作りの実験を体験することにより、身近なものとして知り、携帯電話や壁掛テレビに使われている科学技術の構成と仕組みについて理解する。講座の中の実験:セルロースを使って液晶作りを体験する。
平成16年度(予定)最先端科学技術に学ぶ−バイオサイエンス− 体験参加型の講義と実習により、進展が目覚しいバイオテクノロジーの最先端の科学技術について学ぶ。特に、DNAに関して研究の最前線にいる研究者の講義により、研究がいかに行われているかを理解する。さらに、DNAの抽出、DNA切片の電気泳動などの実験を体験する。教育目的の遺伝子組換え実験が可能になったので、遺伝子組換え実験を体験する。
10月13日5・6限 場所:千葉県立柏中央高校生物実験室 3年理系生物選択者 講師:坂口 謙吾 先生(東京理科大学大学院理工学研究科応用生物学専攻教授)講座概要:高等生物の染色体の組換えに伴う分子機構について学習する。DNA複製と細胞周期調節の関係について学ぶ。 講座の中の実験:DNAの抽出実験を行う。
10月27日5・6限 場所:千葉県立柏中央高校生物実験室 3年理系生物選択者 講師:坂口 謙吾 先生(東京理科大学大学院理工学研究科応用生物学専攻教授)講座概要:DNA修復関連のDNAポリメラーゼと選択阻害剤について学習する。修復、組換えに関与するタンパク質の遺伝子のクローニング、抗体の作成について学ぶ。講座の中の実験:DNA切片の電気泳動実験を行う。
11月24日5・6限 場所:千葉県立柏中央高校生物実験室 3年理系生物選択者 講師: 瀬戸 裕之 先生(東京理科大学理工学部長,東京理科大学大学院理工学研究科応用生物学専攻教授)講座概要:異なる細胞間の遺伝子交換と細胞内での遺伝子組換えのシステムについて学習する。紫外線や有害物質による遺伝子の傷が治されていることや、生物の遺伝子編集システムなどの最新の研究についても学ぶ。講座の中の実験:pGLOバクテリア遺伝子を大腸菌に形質転換する遺伝子組換え実験を体験する。
平成15年度 サイエンス・パートナーシップ・プログラム(SPP)事業
10月7日3・4限 柏中央高校化学実験室 銀ナノ粒子の多色フォトクロミズム 講師:大古 善久 先生(東京大学生産科学技術研究所,科学技術振興財団PRESTO「情報、バイオ、環境とナノテクノロジーの融合による革新的技術の創製」研究領域専任研究員) 講座の概要:銀微粒子を担持した酸化チタン光触媒薄膜(褐色)に特定の波長の光を照射すると、薄膜が光の色と同じ色に着色し、再び紫外線を照射すると元の褐色に戻るという、見かけ上均一な材料を用いた初めての多色フォトクロミズムを東京大学の大古善久助手、立間徹助教授らが見出し、2002年12月にネイチャー・マテリアルに論文が掲載された。この新現象の機構解明を解明中で、光で可逆に書込み・消去のできる電子ペーパーなどのマルチカラー表示材料や光多重記録材料への応用が期待されている。
10月28日3・4限 柏中央高校化学実験室 液晶:ハイテクと生体をつなぐ材料 講師:加藤 隆史 先生(東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻教授)講座概要:ナノテクノロジーの例として液晶について学習した。液晶作りの実験を体験することにより、ナノテクノロジーを身近なものとして知り、携帯電話や壁掛テレビに使われている最先端の科学技術の構成と仕組みについて学習した。 講座の中の実験:ナノサイズの分子配列を制御した液晶作りを体験した。
11月18日(火)3・4限 柏中央高校化学実験室 光合成と燃料電池・熱電電池 講師:小林 正美 先生(筑波大学大学院数理物質科学研究科物質創成先端科学専攻分子化学フロティア (第三学群 工学基礎学類)助教授) 講座概要:ナノテクノロジーの例として、光合成の分子機構について、燃料電池・熱電電池などの作製の実験をまじえながら、その仕組みについて学習した。講座の中の実験:燃料電池・熱電電池などの作製を一人一人が行った。
12月2日(火)3・4限 柏中央高校生物実験室 高等植物の雌雄を決定する性染色体とDNA(バイオサイエンス) 講師:河野重行 先生(東京大学大学院新領域創成科学研究科先端生命科学専攻植物生存システム分野教授) 講座概要:ナノテクノロジーと融合したバイオサイエンスの例として、ミトコンドリアDNAや高等植物の雌雄を決定する性染色体の構造について、DNA抽出・電気泳動の実験をまじえながら、DNAのナノ加工などの機構について学習した。講座の中の実験:タマネギからDNAを抽出する実験、電気泳動によりDNAの切片を分離する実験を体験した。