点字教育

(1)点字器具
〈点字盤等〉
用具・機器の名称 解説等
中村製の点字盤の写真です。
点字盤
 点字を書く道具(点字器)の代表的なもので、定規・板・点筆(てんぴつ)のセットです。点字盤には木製の物と硬質樹脂製の物とがあり、表面上部に金属製の紙押さえがあります。定規は連結部を左にして板にはめます。点字を書くには、板に紙を置いて紙ばさみで押さえ、その紙を定規の間に入れて、点筆(てんぴつ)で右から左に点を打っていきます。打った後には、点字の凹面が残ります。点字を読むときには、板から紙をはずして反対側の凸面を読みます。打つときには読むときと点字が左右反対になるので注意が必要です。
 しかし、携帯に便利であり、両面書きが可能であること、また故障が少ないことなどが利点です。
小型点字器の写真です。
小型点字器
 携帯用点字器(懐中定規)
 主な機能は点字盤と同じです。定規と点筆(てんぴつ)からなり、片面書きです。様々なサイズがあり、練習用やメモ帳代わりとして大変便利です。価格も点字盤に比べるとはるかに安価です。


〈点字タイプライター〉
用具・機器の名称 解説等
パーキンスブレイラーの写真です。
パーキンスブレイラー
 点字を速く書く道具の1つです。パーキンスブレーラーには、6点のキーの他に、マスをあけるスペースキーや行送りのためのレバー等がついています。6点のキーは中央よりから左側に、1の点、2の点、3の点、同じく右側に4・5・6の点となっています。凸面が上に出るので、書いた点字をすぐ読むことができるのでとても便利です。
テラタイプの写真です。
テラタイプ
 小型・軽量で、ふたを閉じると持ち運びができる、静かな点字タイプライターです。6点式と8点式があり、両面打ちと片面打ちがつまみを動かすだけで変更できます。6点のキーの配列はパーキンスブレイラーと同じです。点字用紙はたてにセットし、紙送りは向こう側から手前になり、打った点字が手前に出てきます。点は紙の下面に出てきますが、点字を打ちながら凸面で確認することができます。

(2)作図器、触図・点図機器等
用具・機器の名称 解説等
レーズライターの写真です。
レーズライター
 シリコン製のマットの上にセロハン用紙をセットします。ボールペン等で筆圧を強めに描くと、描いた部分が浮き上がってきます。簡単な絵や図、文字を描いたり書いたりして、触覚的に読み取ることができます。
立体コピー機の写真です。
立体コピー機
 熱を加えると発砲する特殊な用紙(カプセルペーパー)に原稿等をコピーします。その後、立体コピー機に入れて熱が加わると、コピーした黒い部分だけ盛り上がり、触覚的に読み取ることができます。触地図等、簡単に作成できます。
点字プリンタ ESA721の写真です。
点図用プリンタ
 図形点訳(点図の作成)をするのためのWindows版パソコンソフト(エーデル)です。エーデルで作った図形データを点字プリンタで印刷すると点図ができます。
点図は触図の1つで、点字と同じような凸を並べて図形を作ります。点図データさえあれば点字プリンタを使って比較的安価に複製でき、点図データは通信で容易に配布できるという、他の触図にない特長があります。

(3)点字大型機器各種
用具・機器の名称 解説等
点字製版機の写真です。
点字製版機(本体)
1)点字製版機(手動式):本体
 点字プリンターがなかった時代(10年ほど前まで)に、点字を大量印刷するときに使われていた機械です。
 亜鉛版や塩ビ板を二つ折りにしてはさみ、手の指はパーキンスのように使いながら足を同時に動かして打ちます。これが点字の原盤となります。両面書きもできます。
校正器の写真です。
校正器
2)点字製版機・付属品:校正器
 鉄板、鉄の棒、トンカチを使います。間違えた点字を打ち込んで平らにして直します。
ローラーの写真です。
ローラー
3)点字製版機:付属品:ローラー
 点字製版機で作った点字の原盤に点字用紙をはさみローラーに通します。出てきた点字用紙を抜いてできあがりです。必要な枚数だけ繰り返してローラーに点字用紙を通すだけです。
点字プリンタの写真です。
点字プリンタ
 コンピュータからのデータを点字として紙に打ち出す機器です。点字用紙は点字プリンタ用の連続紙を使用します。開発が進んだ現在は,騒音を抑えたもの,両面同時に印刷できるもの,ラインプリンタで高速印刷が可能なもの,点字とそれに対応した文字を印刷できるもの,点図を描く機能のついたものなどいろいろな特徴をもつ機種が市販されています。


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