[はじめに]
平成十三年度からの学校週五日制の完全実施を目前にして、本校でもゆとりある教育を実現しつつどのようにして安房高の独自性を打ち出していくかという対応を迫られています。本校生徒のほとんどが上級学校への進学を目指している状況を鑑みれば、学校週五日制の完全実施にともない授業時数全体が縮減されても、必要最低限の授業時間数を確保し、現在の学力水準を極力維持していく必要があると思われます。一方、本校で実施している行事には、長い伝統に培われたものが多く、本校の特色を打ち出すためにも安易な削減には問題が多いという実情があります。そこでこれら諸問題に積極的に対応するために平成十一年度から二学期制を導入することを決定しました。千葉県の公立高等学校では他校に先駆けて実施するものです。以下二学期制の特徴について述べてみたいと思います。
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[三学期制との違い]
二学期制では一年を前期(4月1日から9月 30日)と後期(10月1日から1月31日)の2つの学期に分けているのが最大の特徴です。そのため、三学期制に比べて一学期分の学期始め・学期末の行事を省くことができるとともに、現在年間五回実施している定期考査も四回に縮減することができます。それらの結果、新たに一年間で十日から2週間程度の日数を様々な教育活動に活用することが可能になります。ただし、二学期制になっても、夏季休業日や冬季休業日などは三学期制の場合と同じです。
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[二学期制の長所]
- 一年間に実施できる授業時間を従来よりも多く確保することができます。その結果、授業内容を一層充実させたり、授業進度にゆとりを持たせることができます。また、放課後等に実施している課外なども、授業時間内で実施することが可能になり、本校生徒の負担の軽減とともに進学指導の充実にもつながります。
- 二学期制を実施する場合は、必然的に行事全体の配置を再検討することにもなり、年間をとおした行事全体のバランスやその意義・効率等に配慮しながら、安房高校の特色ある伝統行事など教育効果の高い行事は、一層の充実を図るなどして行事にメリハリをつけることができます。
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[今後の課題]
二学期制の導入によって確保した授業時数の有効活用を図るとともに、行事については今後思いきった再編成を進め、保護者の方々や地域の期待に応える教育を一層進める必要があります。皆様のご理解・ご協力をお願いいたします。
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