教育目標等
一 学科の変遷
現在「生産技術科」、「食品工業科」、「農業経済科」、「生物工学科」、「生活科学科」の五学科からなる本校であるが、創立七十年からの十年問は、学科改編の歴史であった。社会構造の急激な変化や農産物の輸入自由化、農業後継者の不足等の諸問題は農業教育そのものを直撃し、魅力ある農業高校をいかに創造してゆくかという問題に直面させられた。また、平成三年二月の千葉県高等学校改編推進協議会の答申に基づき、生徒急減期に対応した学科の改編、整理・統合が強力に進められた。
そのような流れの中で、本校ではこの十年問、学科改編を含めた「教育課程」の検討が積極的に進められた。平成六・七年度に千葉県教育委貝会より委託され、二年間にわたり「教育課程」に関する研究を推進することとなった。「農業高校の魅力の喚起と個性を活かした教育課程の推進一を研究主題に設定し、協議・研究を重ねていった。(詳細については、平成八年三月発刊の「歩み」第六号に掲載)そして、その結果として生まれたのが現在の五学科であり教育課程である。ここで、各学科の改編の歩みについて簡単に述べてみる。
「生産技術科」は、平成九年度に新設され、二年次よりコース制を導入し専攻学習を行っている。「生物生産コース」のニクラス、「環境科学コース」の一クラスで編成されており、農業科(昭和二十三年設置)、園芸科(昭和三十七年設置)の流れをくんでいる。「園芸科」については、平成八年度入学生が募集定員四十名の一クラスとなりこの学科に引き継がれた。
「生物工学科」も平成九年度に新設され、平成四年に「農業科」が「農業コース」、「生物工学コース」のコース制を導入した時の、流れを受け継いでいる。この時のコース制は、入学時に希望調査を取り調整し一年次より実施するものであった。
「食品工業科」は、「農産製造科」(昭和二十三年設置)から昭和三十六年に改編されて以来現在にいたるが、他学科の改編に伴い平成六年度入学生より普通教科と専門教科の選択を取り入れた現在の教育課程が実施された。
「農業経済科」は、平成二年に「生活科」が「生活コース」「農業経済コース」に分かれ、平成三年に「科」として改編された。
「生活科学科」は、前述の「生活コース」が情報や福祉に目を向けた教育課程を編成し、平成七年に改編された。
こうして学科改編については、現体制が四年目を迎えひと区切りがついたかたちになっている。しかし、「教育課程」については平成十四年度からの完全学校週五日制の実施、平成十五年度からの「新教育課程」の実施に向けての取り組みが新たに始まったころである。昨年度は、週五日制に伴う「教育課程」の一部変更を行い、今年度より新学習指導要領(平成十一年三月改訂)にそった「教育課程」の編成に取り組んでいるところである。
二 教育目標
教育基本法ならびに学校教育法に示された目標と、校訓「誠実、勤勉、敬愛」を基調に知・徳・体の調和のとれた人間形成をはかり、将来有能な産業人となるに必要な知識と技能を習得し、産業界の推進力となり得る人材を育成する。
三 学科の目標
生産技術科
農業の持つ公益的機能を理解し、環境に配慮した近未来的農業の発展と地域環境の保全及び創造に寄与する人材を育てる。
生物生産コース
農業の持つ公益的機能を理解し、環境に配慮した近未来的農業の発展に寄与する人材を育てる。
環境科学コース
農業の持つ公益的機能を理解し、地球的視野からの地域環境の保全と創造に寄与する人材を育てる。
食品工業科
食品製造に関する知識と技術を習得させ、食品工業の各分野において製造、研究、技術、試験などの業務に従事する技術者を養成する。
農業経済科
農業経営及び流通経済に関する知識・技術を習得させ、これらの業務に従事する技術者としての必要な能力と態度を育てる。
生物工学科
生物工学に関する知識・技術を習得させ、先端技術を駆使した生物生産技術者、関連産業技術者として必要な能力と態度を育てる。
生活科学科
地域の農業、情報処理ならびに家庭生活に関する知識と技術を習得させ、人間性豊かな社会人としての合理的、科学的な能力と態度を育てる。
四 経営方針
(1)教育内容を充実させ、教育環境を整備して、知・徳・体の調和のとれた人問形成を図る。
(2)生徒一人ひとりの個性を重視し、基礎学力の向上に努め、心身共に健康で誠実、勤勉な生徒を育成する。
(3)地域・家庭及び学校問の連携を深め、地域から尊重される学校づくりに努める。
(4)あらゆる機会をとおして命の尊さを認識させると共に、人権・同和問題等についての認識を深め全力でいじめ問題に取り組み、その解決を目指す。
(5)教職員の研修活動を推進し、資質の向上に努めると共に教職員の創意を生かし、活気ある学校経営を目指す。
(6)学科改編のねらいを的確に把握し、各学科の特色を生かした学校づくりを推進する。
五 努力目標
新教育課程・内規への取組み
(1)新教育課程について教師問の共通理解を深め、研修を通して積極的に取り組む。
(2)進級卒業がスムーズに達成できるように、履修と修得に関する内規を定めたが、それらの共通理解を一層深めるように努める。
(3)技能審査の成果を本校の単位認定に関する校内規程に基づいて単位を認定し、技能審査の積極的な活用を図る。
学科改編後の状況と努力点
(1)農業経済科の特長や学習内容が地域杜会に定着するように努めた結果、成果も着実にあがっている。資格取得を重視し、日商ワープロ検定や日商簿記検定の三級全員合格を目標に取り組むと共に上位級取得に向けて指導法の改善や学習意欲の喚起に努める。
(2)生産技術科・生物工学科の学科設置に伴い、施設・設備が充実したので、教職員がより一層研修に努め、魅力ある授業を展開する。
(3)学科の目標にあった進路選択ができるように計画的、効果的な進路指導を図る。
教科指導
(1)生徒の学力と適性及び進路に即した指導計画をたて、教育内容を精選し、わかりやすい授業の展開に努める。特に生物教材をとおして自他の命を大切にすることを学ばせる。
(2)日常の授業を充実させ、学習の積み重ねによって、基礎学力の向上に努める。
(3)新しい学力観の観点から、指導法や評価法の改善に努め、学ぶ意欲を高める。
特別活動・進路指導
(1)特別活動を充実させ、生徒が白主的、主体的に参加することによって、自ら考え、行動することのできる力を養う。
(2)生徒会、農業クラブ、部活動等の活性化を図り、生徒が心身共に調和のとれた成長ができるように努める。
(3)進学、就職ともに進路先の拡大に努め、生徒が希望を持って学校生活が送れるように努める。
生徒指導
(1)すべての教育活動の場を通じて、生徒が自己承認の欲求を満たせる場を創ることによって、生徒が充実した生活を過ごせるように努める。
(2)個別指導を充実させることによって生徒理解を深め、適切な指導を行う。
(3)問題行動を早期に発見し、継続して適切な指導を行う。
(4)家庭や地域社会と学校が連携を密にして生徒指導の充実を図る。特にあらゆる機会をとおして命の尊さを認識させるように努める。いじめに関しても全力で取り組む。
体育・健康教育
(1)保健・体育活動を充実させ、心身共に健康に成長できるように適切な指導を行う。
(2)施設・設備を総点検し、危険個所があれば早急に対処し、事故防止に努める。
(3)生活する場を自ら美化し、改善する態度と能力を育成する。
研修
(1)一人ひとりがテーマを持って研修し、豊かな感性と教養を身につけるように努める。
(2)生涯学習の観点に立って、広い分野から講師を招き校内研修を充実させる。
(3)教材研究及び教科別研究授業を行い、わかりやすい授業の展開に努める。
(4)カウンセリングの研修一講義と演習一と体罰防止等の研修を行い指導力を高める。